レンジフードは何を選べばよい?

更新日時:2020年11月27日
レンジフードは、コンロ上部に位置する換気扇ファンとカバー(フード)を組み合わせた換気設備のことで、調理中に出る湯気や油分などを効率よく外に逃がしてくれます。使用頻度や油を使う料理が多いなどの使用状況、お手入れの状況によって交換時期が異なりますが、寿命は約10年といわれております。吸い込みが悪い、煙や臭いが残っているなど不具合が生じたら交換時期と考えてよいでしょう。
レンジフードはいろいろな種類や便利機能、デザイン性やお手入れ性に優れたものがたくさん登場しています。
ここでは、何を基準に選べばよいのかわからない方のために、選び方のポイントの紹介をします。

レンジフードの幅(サイズ)から選ぶ

まずは現在お使いのレンジフードのサイズを測ってみましょう。現在国内で販売されているレンジフードは、横幅の規格が共通化されており、60cm・75cm・90cmの3つが標準サイズとなっています。横幅の違いによる機能の違いはありませんが、広いほど本体価格が高くなります。戸棚との間や、戸棚と壁の間に隙間なく設置することが多いので幅の変更が難しく、現状と同じ幅のものへ交換するのが一般的です。奥行きも測っておきましょう。
レンジフードの横幅は消防法の基準により、使用する加熱器具(ガスコンロやIHクッキングヒーター)より、長さのあるものを設置する必要があります。また、コンロのトップ面からレンジフードまでの高さを80cm以上(特例を除く)離すことが義務付けられています。あまり高いと吸い込みが悪くなり、掃除がしにくくなる不具合が生じるので気をつけましょう。

レンジフードの高さを決める目安と考え方
レンジフードの測り方【イメージ】

レンジフードの形から選ぶ

レンジフードの形状の種類には大きく4つの種類があります。

ブーツ型

シンプルなデザインで、一般的に普及しているタイプで、あらゆるキッチンに取り付け可能です。
懐の深い作りなので、蒸気や臭いを集める性能が高いのが特徴です。また、フードと換気扇が独立しているので昔ながらのプロペラ型の換気扇の上に、フードを後付けすることもできます。
ファンのタイプ:プロペラファン、シロッコファン

ブーツ型【イメージ】

スリム型

スタイリッシュな見た目からインテリアとしても高い人気があり、近年では主流になりつつあります。内部の溝や継ぎ目がないフラット構造で、油がつきにくく拭き掃除がしやすいのが特徴です。
ファンのタイプ:シロッコファン

スリム型【イメージ】

ファルコン型

曲線のフード形状に特徴があり、取り付けの難しい低い位置にも取り付けができます。低い位置から煙を導き上昇気流が発生しないIHクッキングヒーターに適しており、本体取付位置が低いので普段からのお手入れもラクにしていただけます。

ファルコン型【イメージ】

フラット型(浅型)

天井が低い場合や梁があるなど、設置スペースが制限されているキッチンにおすすめです。上を向いての掃除となるため、慣れていないと掃除がしづらく、音が大きいのが難点です。
ファンのタイプ:シロッコファン、ターボファン

フラット型(浅型)【イメージ】

レンジフードのファンから選ぶ

レンジフードのファンには大きく3つの種類があります。種類によって換気量や静音性が異なります。

プロペラファン

プロペラファンは、その名のとおりプロペラや扇風機の羽根のような形状のものです。シンプルな形状で換気量が多いですが、羽が大きいと風量が増し、回転音が大きくなってしまうことがあります。取り付けも簡単にでき、掃除もしやすいです。換気扇が外壁に接していることが条件となるので、屋外に直接排気できる戸建住宅などに適しています。

プロペラファン【イメージ】

シロッコファン

シロッコファンは、円形の枠内に格子状の幅の狭い羽根が数十枚ついた、回し車のような形状のものです。ダクトを通して自由な方向に排気ができ、キッチンの場所を問わず設置できます。屋外の風の影響を受けることが少ないので騒音が少なく、集合住宅で多用されており、現在の主流となっています。

シロッコファン【イメージ】

ターボファン

ターボファンは、円形の枠内に格子状の幅の広い羽根が数枚ついた形状で、排気方法はシロッコファンと同じでダクトを通します。風量が必要な場合に使用されることが多いため、風量や効率性を求める方に向いています。

ターボファン【イメージ】

レンジフードの機能で選ぶ

レンジフードは、キッチンの換気を目的としたシンプルな機能なので、どの商品を選んでも使い勝手は変わらないと思われがちです。しかし、最近のレンジフードは便利な機能を備えた商品がたくさん出ているので、壊れていないものでも年数を経過している場合、交換によるメリットが大きいものです。

お掃除がラクに

表面がフラットで汚れが落ちやすい素材加工が施されていたり、ワンタッチでファンが取り外しができる、自動でお掃除してくれるなどハイスペックな機能が搭載されているものがあります。
掃除のしやすさ【イメージ】

省エネ

コンロと連動して自動的にオンオフや風量を切り替えてくれたり、時間になったら自動的にオフになるタイマー機能のついたもの、電気代を気にせずに常に換気したいなら常時換気機能のついたものなど、節電につながる便利な機能があります。
自動排気機能【イメージ】

強制同時給排気タイプ

強制同時給排気タイプは、ファンによって給気・排気を同時に行い、室内と外との気圧にバランスを保ってくれる機能で、効率の良い換気計画が行えます。一方、一般排気タイプは排気のみで、室内の空気の流れが変わってしまうため、クーラーや暖房が効かなかったり、玄関ドアが開きにくくなるといった現象が起こります。
強制掃除給排気タイプ【イメージ】

リモコンつき

離れた場所からの操作も可能で、ON/OFFはもちろん、強弱の調整やタイマー操作もできます。
強制掃除給排気タイプ【イメージ】

照明機能

手元を明るくすることで、安全に作業が行えます。特にアイランド型キッチンの場合、天井からの灯りが遠く、レンジフードが影になってしまうことがあるので、コンロ付近に明るさがあれば便利です。
照明機能【イメージ】

IHクッキングヒーター対応

壁に設置するタイプのIH専用の排気システムです。IHクッキングヒーターでの調理は上昇気流が弱いので、天井面に設置の換気扇では排気が十分に行われません。IHの特性を考え抜いた設計となっているので、煙や油を効率よく排気します。また、お手入れも簡単でサッと拭くだけ。すっきりとしたスタイリッシュなデザインも人気です。
IHクッキングヒーター対応【イメージ】

お手入れで選ぶ

キッチンのお手入れの中でも、一番手間がかかって大変な部分がレンジフードであると思われる方も多いと思います。定期的にお手入れをしておかないと、機能が低下して交換時期を早めてしまうこともあります。そこで、少しでもお手入れを楽にするために機能を備えたレンジフードの代表的なものを紹介します。

フィルターレス

フィルターレス(ノンフィルター)は、シロッコファンにより油を遠心分離し、専用のトレーに落とす仕組みです。油受けを外して洗うだけなのでお掃除が簡単です。
フィルターレス【イメージ】

セルフクリーニング(自動洗浄)機能

お湯を容器に入れてボタンを押したら自動で洗浄から乾燥まで行ってくれるので、とても簡単で家事の手間が大幅に省けます。約10年間はファンフィルターの交換も不要ですし、電力や節水も期待できるので、経済的にもありがたいです。
セルフクリーニング(自動洗浄)機能【イメージ】

ワンタッチ着脱ファン

シロッコファンに着脱用のプッシュボタンがついており、ボタンを押すだけでファンを取り外し、手軽にサッと拭くだけでお手入れできます。
ワンタッチ着脱ファン【イメージ】
また、メーカーによって、ファンフィルターを自動で洗浄してくれる機能やレンジフード内部やファンを汚さないという発想のオイルスマッシャー機能など、お手入れが楽な工夫を施されたレンジフードがメーカーよりそろっています。

⇒お手入れ方法をもっと詳しくのコラム(準備中)

キッチンの形から選ぶ

レンジフードの取り付け方には、キッチンのタイプによって3種類あります。

I型・L型キッチンには・・・

壁面取付けタイプ【イメージ】
壁面取付けタイプ

レンジフードを壁に取り付けるため、天井にスペースが空き、広々とした印象になります。掃除がしやすく、臭いの広がりも少ないです。

ペニンシュラ型キッチンには・・・

横壁面取付けタイプ【イメージ】
横壁面取付けタイプ

オープンキッチンの場合、レンジフードが目立ってしまいがちです。スリム型などのデザイン性が高いものを選ぶことで、リビングやダイニングから見えた際にも圧迫感が少なくおしゃれな印象になるでしょう。

アイランド型キッチンには・・・

天井取付けタイプ【イメージ】
天井取付けタイプ

壁には接着しておらず天井だけで支えているレンジフードなので、グレードが高いタイプで高機能なものが多い傾向です。換気扇の音や洗い物の音が筒抜けになってしまいますので、静音タイプを選ぶなど工夫が必要です。

最後に

レンジフードの選び方をお読みいただき、ご希望のイメージがわいてきましたでしょうか?
換気としての役割だけでなく、快適にご利用いただけるような形状や機能など、さまざまな工夫をこらした商品があることをお分かりいただけたかと思います。
ご自身で必要な機能や希望のデザインを考慮し、ご自宅のキッチンに合うレンジフードを選びましょう。
まず一番に優先する点は、「取り付ける場所がレンジフードの形状に合っているかどうか」です。

サイズの測り方やイメージが浮かばないなどお困りの方は、ご相談は無料となっておりますので、お気軽にご連絡ください。
また、実際に展示商品を触れていただくことで、今ご自宅でお使いのものから新しい商品へのリフォームのイメージがしやすくなります。
知識の豊富なアドバイザーが商品に関することをはじめ、リフォームに関わるさまざまな内容をご提案いたします。
ご来店予約も無料ですので、これを機会にぜひご検討くださいませ。
みずらぼ フリーダイヤル0120-372-320[受付9:00~18:00 定休日:水曜日] みずらぼ フリーダイヤル0120-372-320[受付9:00~18:00 定休日:水曜日]