食洗機の選び方。特徴と必要性を考えよう

更新日時:2020年11月10日
食洗機(食器洗い乾燥機)があれば、食器洗いにかかる手間や時間を大幅に削減できるので家事の効率化に大変貢献してくれます。食後に家族がくつろいでいる中、自分だけ大量の食器洗いに追われるのも悲しいものです。しかし、一度使えばとても便利で手放せない!といった声がある一方、なくても困らず使うことがなくなってしまったご家庭があることも現状です。
本当に食洗機が必要なのかどうか、基礎知識と特徴をふまえながら一緒に考えていきましょう。

食洗機とは?

食洗機とは「食器洗い機」のことです。専用洗剤を投入し、スイッチ1つで食器洗いからすすぎ、乾燥まで全自動で行ってくれる便利な家電です。手洗いのほうがきれいに仕上がると思われがちですが、近年の食洗機は機能性が格段にパワーアップしており、手洗いよりきれいに仕上がるほどの優秀なアイテムがたくさん存在します。
これから新規購入やリフォームを検討されている方に、機能のもつメリット・デメリットをご紹介していきます。

食洗機のメリット

メリット1:洗浄性の高さ

食洗機は「汚れがきちんと取れないから予洗いが必要」といった印象をもたれがちですが、実際は手洗いよりも格段に汚れを落とします。こびりついた焦げや年季の入った汚れにはさすがに予洗いが必要なものの、いつまでもぬるついて手洗いではなかなか落ちにくい油汚れには、特に強い洗浄力を発揮します。予洗いでも時間と労力をかければきれいになりますが、食洗機の場合は食器を並べるだけの10分程度の前準備だけで済みます。また、シンクが狭くて洗うのが手間となってしまうフライパンのような大きなもの、ザルや泡立て器のような手洗いで落としにくかった細かい汚れもきれいに洗えます。

洗浄性の高さ【イメージ図】

メリット2:衛生的で安心

食洗機は高温で洗浄し、一気に乾燥にかけるので、除菌・消臭効果が上がります。手洗いで丁寧に洗っているつもりでも、手そのものに雑菌が付着していることで衛生面が低下していることもあります。特に小さなお子様がいるご家庭では除菌効果が期待でき衛生的です。

衛生的で安心【イメージ図】

メリット3:家事の負担が軽減

手洗いにかける時間が他の用事に時間を当てられるようになり、時間と労力が軽減されます。特に共働きのご夫婦や小さなお子様のいる忙しいご家庭には、精神的にゆとりを持つこともできます。冬場の手洗いによる手荒れを防ぐこともストレスから解放される1つです。

家事の負担が軽減【イメージ図】

食洗機のデメリット

デメリット1: 音が大きい

機械ですので作動音や洗浄時の音が気になる方もいらっしゃるでしょう。キッチンとリビングが連なっている間取りのご家庭ではテレビの音が、また寝静まった夜に食洗機が作動して気になってしまうこともあります。しかし最近の食洗機はタイマー機能が付いている機種がありますし、静音性も高く、食洗機がうるさいといったことは過去の話になりつつあります。

音が大きい【イメージ図】

デメリット2: 時間がかかる

一般的な食洗機は洗浄・乾燥に1時間近くかかる場合が多いです。しかしその1時間の間に別の家事が並行してできることを考えると、それほど苦痛と感じる方も少ない様子です。

時間がかかる【イメージ図】

食洗機は2種類

ビルトイン型食洗機の特徴

ビルトイン型食洗機【イメージ図】

ビルトイン型食洗機は、キッチンカウンターの下やシンクの下などのキャビネット部分の扉を外して設置します。持ち家にお住まいでワークトップなどの作業スペースを確保したい場合に向いています。人数が多めのご家庭では食器の数が増えるので、一度にたくさんの食器が洗えたり、深さのあるタイプの食洗機では大きな調理用具が洗えます。洗浄力や耐久性があり、洗浄時の振動がキッチンカウンターに伝わりにくい静音性といった機能性の高さも特徴です。価格は工事費込みで約9万円から必要になると考えておきましょう。

据え置き型食洗機の特徴

据え置き型食洗機【イメージ図】

据え置き型食洗機は、シンクの上やキッチンカウンターに設置するため、スペースの確保が必要です。賃貸で暮らしている、出産などで家族構成が変わる場合は、大きめの食洗機に買い替えることを想定しておき、広めのスペースを確保すると良いです。キッチンに立った状態で食器をセットするので体を屈ませることがなく楽な体勢で利用できますが、向きや置き方によって入れ方を工夫しないといけない場合があります。また、キッチンの天板に洗浄時の振動が伝わるので音が気になってしまうこともあるようです。価格は、サイズや性能によって違いはありますが、工事費込みで約3万円からが相場です。

結局どちらを選べばいいの?

ビルトイン型と据え置き型について特徴をご紹介してきましたが、将来のことも含め、住まいの家庭環境を考慮することでどちらのタイプにするのかを決められます。それぞれのタイプにおいてどんな人に向いているのかを基準に、比較表を用意しましたので優先順位を念頭におきつつ考えてみてください。

ビルトイン型と据え置き型の比較表※工事費含む
設置タイプ 据え置き型 ビルトイン型
お住いタイプ 賃貸向き 持ち家・分譲向き
使用頻度 こまめに洗っても平気 まとめて洗いたい
動作音 気にしない 気になる
見ため こだわらない きれいなほうが良い
工事 分岐水栓設置 簡単なリフォーム
価格目安 約3万円~ 約9万円~

ビルトイン食洗機の必要性は?さまざまな観点から考えよう

食器機を活用できるか

便利で洗浄能力の高い食洗機でも、洗えない物や予洗いが必要な物もあります。水圧をかけ高温のお湯で洗う、そして熱風で乾かしますので、熱に弱い食器や調理器具には不向きです。また、食洗機のグレードによっては予洗い不要のタイプもありますが、こびりついた油汚れやお米のこびりつきに対しては完全に落とすことはできません。
最近では大型の食洗機が増えてきましたが、容量には限界があり、大型のフライパンや底の深い鍋などは入らない場合があります。そのほか、手洗いの食器洗剤とは違い、専用の食器洗剤が必要です。

ビルトイン食洗機の後付け・交換の費用相場

ビルトイン食洗機を後付けする場合は、業者による食器洗い乾燥機の専用電源や給水給湯分岐、専用排水管などの基礎工事が必要です。約9万円から設置できます。
一方、今まで使っていたものの故障で取り替える場合には、8万円程度で後付けするよりも価格は安くなります。
※価格は工事費含みます。

食洗機を使用したときの水道代や光熱費

食洗機は水をたくさん使うイメージがありますが、実際はその逆。手洗いよりもはるかに少ない水量で洗浄します。食洗機の洗浄とすすぎの段階で必要な水量と、手洗いをする時の桶の水量はほぼ同じといわれています。
さらに手洗いの場合、流しっぱなしの洗いの作業がもう1段階必要であることを考えたら、食洗機のほうが水道代がかからないことは明らかですよね。ちなみに、手洗いする時のガス代と食洗機を使うときの電気代は、さほどの差はありません。
※価格は工事費含みます。

食洗機の設置場所やサイズ

食洗機の設置場所やサイズ【イメージ図】
ビルトイン型食洗機を新しく設置するにはスペースを確保する必要があります。シンク下、またはそれ以外のキャビネット部分に設置します。シンク下に設置する場合は、給排水の配管が通っているため、配管状況によってはキャビネット部分よりも奥行きが短いことがあります。キッチンカウンターの奥行きではなく、シンク下の扉を開いて奥行きを測り、そのサイズによって選択する食洗機の機種を選びます。一方でキャビネット部分に設置する場合、キャビネットを外し、キッチンカウンターの奥行きのサイズによって選びます。

ビルトイン食洗機のサイズは2種類あり、日本製は45cm幅、海外製は45cm幅・60cm幅の両方のサイズ展開があります。一人暮らしや少人数のご家庭でしたら45cm幅でも不自由はないように思われますが、大きめの調理用具や使う食器が増えるようなことがありましたら60cm幅を選んだほうが安心です。また、どちらのサイズも機能性や光熱費に大差がないので、設置場所に問題がないのなら、大きめの食洗機をおすすめします。
スペースを確保できるのかどうか、目的やサイズに合った食洗機を選べるかどうかを考慮する必要があります。

食洗機のお手入れ

食洗機のお手入れ【イメージ図】
全自動で洗浄してくれる安心感から、お手入れを忘れがちになってしまうこともあるでしょう。実は食洗機にはこまめなお手入れが必要です。洗浄終了後に毎回行う残さいフィルター掃除や毎月のお手入れ、ノズル掃除など常に庫内をキレイに保つことが大切です。残さいフィルター掃除は、毎回行わないと目づまりして洗いあがりが悪くなったり、カビや異臭の原因になります。そして月に一度、ドアと枠やタンクのふち、庫内の拭き掃除をしましょう。その際にはよく絞った柔らかい布で、ドアと枠の間に水が入らないよう注意してください。ノズル部分のお掃除も不可欠です。定期的に取り外し、洗い桶などで水に付けてゆすって汚れをとります。庫内洗浄は、食器を入れずに、ビルトイン食洗機専用洗剤のみを入れ、「お手入れコース」や「標準コース」などでカラ洗いをします。
庫内洗浄をしないまま長期間使用を続けると、異臭を放ったり、庫内に汚れが付着することがありますので、定期的に庫内を洗浄しましょう。
これだけのお手入れ過程があって面倒だなと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、お口に入れるものの衛生面をしっかり守ってくれているのは食洗機なので、しっかりとお手入れをしないとまったく意味がありませんよね。

最後に

食洗機の特徴や必要性はご理解いただけましたでしょうか。食洗機に興味はあるけど、どういった背景があるのかイメージができなかった方にはお役立ちになれたかと思います。新三種の神器の1つといわれるほどに素晴らしいアイテムには変わりはないのですが、とはいっても根本は機械ですので、メリットの裏には必ずデメリットはあります。ご家庭の環境に合わせて、さまざまな観点からお考えのうえ、ぜひご検討くださいね。

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ご来店予約も無料ですので、これを機会にぜひご検討くださいませ。
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