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お風呂の寿命はいつ?
一般的に、お風呂の寿命は10~15年といわれています。ただし使用する頻度や環境、日頃のお手入れやメンテナンスの有無によって寿命は変化します。しっかりメンテナンスをしているつもりでも、水が壁と浴槽の間から侵入してしまい、目に見えない内部が腐食を起こすことも少なくありません。もちろん丁寧に使うことで寿命を延ばすことはできますが、やはりお風呂は毎日使うものなので、経年劣化による老朽化はさけられないものです。
寿命の耐用年数はあくまで目安です。寿命が近づいてくると、いろいろな症状があらわれてくるので交換のサインを見逃さないようにチェックしておきましょう。
お風呂の寿命を見極める5つのポイント
お風呂が寿命を迎えて故障してしまう前に、よくみられる不具合の症状をまとめました。浴室の具合チェックの参考にしてください。なお、以下のポイントは寿命が近いサインであり、症状があてはまらない場合は修理や部品交換のみで済むこともあります。どちらにせよ専門業者に現地チェックを依頼し、状態を確認することが重要です。
コーキング部分が劣化している

取れないカビや進行しているサビがある

排水口から嫌なニオイがする

浴槽や壁・床の劣化

換気扇の効きが悪い

お風呂の寿命を延ばす3つのポイント
交換時期の目安は10~15年とお伝えしましたが、この5年の開きは何によるものでしょうか?いずれは必ず交換しなくてはならないお風呂。ただし使い方やメンテナンスの方法によっては寿命が長くなり、交換時期を先延ばしにすることが可能です。この5年の開きは日ごろのメンテナンスにより変化する寿命の開きといえます。長く快適に使い続けていくための自分でできるメンテナンス方法をご紹介します。
こまめに掃除をする

湿気を作らない

コーキングのケア

お風呂・ユニットバスを交換するタイミング
お風呂を交換するタイミングは不具合が生じたときのほかに、ライフスタイルが変化したときも考えられます。
不具合が生じたとき
お風呂の寿命年数が近づき、コーキングの劣化やカビの繁殖、ひび割れなどの不具合が生じたときはためらわず、早めに対応しましょう。「お金がかかりそう」「手間がかかりそうで面倒」などという理由で交換・修理を先のばしにしてしまうと、状態はどんどん悪化の一途をたどるばかり。大がかりな工事になってしまったがゆえに、工事期間や余計な出費がかさんでしまうことも多いです。さきにご紹介した不具合の症状のチェックポイントを踏まえながら、ご自宅のお風呂の状態をチェックしましょう。
ライフスタイルの変化
家族が増えたので風呂場の大きさを広くしたい、親の年齢を考えて体に優しいお風呂にしたい、などライフスタイルの変化によりリフォームを検討する方は多いです。特に家族の介護が必要になったときは、お風呂場のバリアフリーリフォームを考える必要があります。「手すりを設置する」「段差をなくす」「床の転倒やヒートショックを防止する」など過ごしやすい工夫を業者と相談しましょう。
※ヒートショックとは・・・急激な温度変化により体が受ける悪影響のこと。暖房の効いた部屋から寒い浴室への移動により、体が温度変化にさらされ血圧が急変します。特にお年寄りに多い傾向で、最悪の場合は脳梗塞や心筋梗塞につながる危険性があります。
寿命を迎えたお風呂のリフォーム方法
お風呂は大きく分けると「在来工法」と「ユニットバス」に分けられます。寿命を迎えたお風呂は、それが在来工法の浴室の場合、ユニットバスへ変更するケースがほとんどです。ユニットバスに変更することで、断熱性と防水性の向上、機能性の充実などさまざなメリットが期待できるからです。では、ユニットバスがもつさまざまなメリットから生活にどのような恩恵を受けられ、どのようにリフォームに活用していけるのかみていきましょう。
安全性を考えたリフォーム
・脱衣場と浴室との段差を無くしたり、浴槽を浅めにすることで「またぎ」やすくする
・滑りにくい加工を施した床材を使う
・浴室や浴槽の壁に手すりを設置する
・脱衣所には床暖房やエアコン、ストーブなどの暖房機器を、浴室には暖房機能付きの浴室乾燥機を設置する

断熱性を考えたリフォーム
また、断熱性能の高いユニットバスは、浴槽のお湯が冷めにくいことから追い焚きの回数が少なくて済むという特徴があります。購入時は費用がかかっても長い目で見るとランニングコストが優れているので、一般的なユニットバスと比べると費用面でお得です。

衛生面や清掃性を考えたリフォーム

デザイン面を考えたリフォーム

≪壁材のデザインや機能≫
ユニットバスの壁のデザインは木目調・石目調・モザイク柄などバリエーションが豊富で、カラーも優しいパステル系からシックなダーク系まで種類はさまざまです。壁材であるパネルは、フラットで継ぎ目がなくお手入れしやすい特徴があります。せっかくのおしゃれなデザインが汚れやカビで台無しにならないよう、汚れが付着しにくく美しい状態に保つコーティング加工など工夫が施されています。
【浴槽素材の特徴】
FRP:
ガラス繊維強化プラスチックという樹脂素材。
浴槽の素材としては一般的なもので、柔らかく温かみのある肌触りの良い素材です。耐久性や耐衝撃性、保温性もあり、軽量、カラーバリエーションも豊富で、価格も手ごろなタイプがそろっています。汚れがつきやすい難点はありますが、最近ではその点も改良されつつあり、性能やデザイン性を高めた商品がみられるようになりました。
人工大理石:
樹脂が原材料の人工大理石は、大きくアクリル系とポリエステル系の2種類の素材。
天然大理石に似せた風合いでカラーバリエーションが豊富、汚れが落ちやすいです。アクリル系は透明感や光沢が美しく、衝撃や熱に強い一方、ポリエステル系はアクリル系より性能や風合いなど若干の劣りがありますが、比較的安価なものが多くみられます。
ホーロー:
「鋳物(いもの:金属をとかし、型に流し込んだもの)」や「鋼板(こうはん:板状に加工された合金)」の表面にガラス質の釉薬(ゆうやく)を焼き付けた素材。
ホーロー層の仕上げはガラス質なため、滑らかな肌ざわりや美しい色合い、光沢なども特徴です。カビが生えにくくお手入れしやすいですが、表面のガラス質が傷つくと、そこから本体がさびてしまうこともあるので早めのメンテナンスが必要です。
ステンレス:
鉄にクロムやニッケルなどを加えた「錆びにくい合金」。
耐久性に優れており、ひび割れや傷が生じにくいです。変色や劣化も起きにくく長くきれいな状態を保てますが、塗装が付着しにくい素材のため塗装が次第にはがれてくる可能性があります。
≪浴槽素材の形≫
お風呂といえばスタンダードな形をした「ストレート浴槽」を思い浮かべる方が多いですよね。深めに設計されている浴槽なのでたっぷりのお湯につかれる全身浴に向いてます。ほかにも広々と手足を伸ばせる「ワイド浴槽」や、浴室の四隅にぴったりとフィットして浴室内を広々と利用できる「コーナー浴槽」、曲線美でスタイリッシュな「アーチ浴槽」などさまざまな形状の浴槽があります。
一人でのんびり入ったり、小さなお子様と一緒に入ったり。家族構成や入浴スタイルに合わせて浴槽の大きさや高さ、形状を考慮して最適な浴槽を選びましょう。
ストレート浴槽:
深めの設計ですっきりとした形状

ワイド浴槽:
ひろびろと手足を伸ばせるゆったり形状

アーチ浴槽:
曲線美がスタイリッシュ

コーナー浴槽:
浴槽内をひろびろ使える

お風呂・ユニットバスの交換費用の相場と工期
どのようなデザインや機能をもったユニットバスへ交換するか、頭にイメージできたところで気になることはやはり、金額のことでしょう。業者から提出された見積り内容と価格に、正しい判断で納得ができれば、失敗することもありませんよね。そこでリフォームにかかる価格とその工事内容、工期についてまとめましたので、よくある交換工事の相場をおさえておきましょう。
在来工法のお風呂からユニットバスへ変更する場合、在来工法のお風呂の床下や壁の補強が必要になるケースが多くあります。そのうえ既存のサイズが、設置する予定のユニットバスの規格に合わなければ間取りを変更することもあり、大がかりな工事になれば費用がかさんでしまうこともあります。
一方ユニットバスからユニットバス全体の交換の場合、同じ規格サイズへ変更するパターンがほとんどですので、サイズ調整の工事の必要がなく出費を抑えられます。
工期にかかる期間は、現状のお風呂が在来浴槽かユニットバスなのかによって大きく影響します。在来浴槽は土間のコンクリートの基礎工事などがあるため、ユニットバスからのリフォームより期間を要する傾向にあります。
【ユニットバスの交換費用の相場と工期 ※工事費含む】
| 施工 内容 |
施工 金額 |
施工 期間 |
|---|---|---|
| 在来工法の お風呂から ユニット バスへ変更 |
100万円~ | 4日間 ~ 7日間 |
| ユニット バスから ユニット バスへ交換 |
50万円~ | 2日間 ~ 3日間 |
| 浴槽の交換 | 10万円~ | 1日 |
| 手すり | 1本 1万円 程度 |
数時間 |
リフォーム工事をする際におさえておくべき3つの注意点
効率的で満足感の得られるリフォーム工事となるように、あらかじめ以下の注意点をチェックしておきましょう。
マンションの場合、規約をチェック
マンションでリフォームする場合は、工事内容が制限されることもあるため、せっかく選んだ壁材や床材が使用できなかったり、機能が追加できなかったりすることがあります。マンションには建物内でのルールを定めた「管理規約」というものが存在し、水廻りリフォームを管理規約で制限しているマンションもあります。これは配管工事が必要になった場合、施工を誤ってしまうと水漏れが起きたり階下や近隣のお部屋に支障をきたしてしまう恐れがあるからです。お風呂のリフォームそのものを禁じていることもあるので、事前に確認しておくことが必要です。また規約によりリフォーム工事が可能でも、工事前には管理人に相談し許可をとっておくと良いでしょう。
スペースの確保、構造をチェック
ユニットバスを設置するスペースがあるかどうか、確認しておかなければリフォーム工事にはすすめません。古い物件に住んでいるとスペースが不十分で設置できない場合があります。もし隣接する洗面所などにスペースの余裕があれば洗面所を狭くしたり、幅をとっている配管スペースを工夫することで浴室を広げることが可能です。また、敷地に余裕があるなら浴室を増築して広くする方法もあります。ただし、増築は構造部分からの作り直しが必要ですから、知識のある業者に依頼することをおすすめします。
費用をおさえる方法を調べておこう
見積りの金額だけをうのみにして、そのまま支払ってしまってはもったいないです。施工内容をチェックして費用をおさえられる箇所はないか、また補助金が受け取れる工事かどうか事前に確認しておきましょう。
≪見積りは複数業者に依頼≫
見積りは複数業者に依頼することをおすすめします。ユニットバスは業者によって売れ筋が違っていて、よく扱うメーカーの商品だと割引しているケースがあるからです。2~3社の見積りを比較して、まずは本体価格が安い業者を選ぶ、という手段もありますが、あまりにも安い価格だと購入後に追加費用を請求されるケースもごくまれにあります。業者に詳細を必ず聞いてみることを頭に入れておきましょう。
≪助成金をもらう≫
リフォーム工事の内容で一定の条件を満たせば国や各自治体より補助制度を利用して助成金をもらえることがあります。代表的な補助金制度の例として「介護リフォーム」や「省エネリフォーム」があげられます。介護リフォームは、手すりの取り付けや、段差の解消、すべりの防止などが対象となり、省エネリフォームは、太陽光発電や家庭用燃料などに補助金が支給されることもあります。ほかにも「長期優良住宅化リフォーム」や「介護保険制度」、「次世代住宅ポイント制度」などがあり、詳細はお住まいの自治体に問い合わせてみるか、頼れそうな業者に確認してもらうのも良いでしょう。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
ある日突然お風呂が故障してしまい、あわてて業者に連絡しても工事が完了するまでに数日はかかります。毎日使うお風呂なのに数日の間、家族全員が使えない状態になってしまっては大変こまりますよね。最悪の事態にならないためにも、普段の確認作業で寿命のタイミングを見極めたり、メンテナンスで寿命を延ばすことなど、自分でできることはたくさんあります。不具合が少しでも生じたら迷わず早めにリフォーム業者に連絡しましょう。
リフォーム工事が決まったら家族構成や使い方などライフスタイルを考えて、安全面や断熱性、清掃性などの機能やデザイン性を選択し、理想の空間を作り上げていきましょう。
水廻りリフォームをはじめるにあたって何からとりかかれば良いかわからない、商品の詳細や予算の組み方を知りたいなどどんな些細なことでもかまいませんので、お悩みの詳細をお聞かせいただき、一緒に解決しませんか?
より快適な生活空間を過ごしていただけますよう、サポートいたします。
ご相談は無料となっておりますので、お気軽にご連絡ください。
また、実際に展示商品を触れていただくことで、今ご自宅でお使いのものから新しい商品へのリフォームのイメージがしやすくなります。
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